いきものの小窓『オオサンショウウオの危機』
こんにちは。
ヒューマンブリッジ株式会社 福祉事業部のMです。
今日はオオサンショウウオに迫る危機のお話。
少し前になりますが、北九州市いのちのたび博物館で
ちょっと変わったオオサンショウウオに出会いました。
(英才教育?の甲斐あって、オオサンショウウオを見つけると嬉しそうな娘ちゃん…)
オオサンショウウオの仲間は世界に3種類
日本、アメリカ、中国に生息し、それぞれ別の生き物、別種です。
中国に住む”チュウゴクオオサンショウウオ”(以下、中国産)
その昔、食用のため日本へ輸入されていました。
この中国産と日本のオオサンショウウオ(以下、日本産)は
別種だけど見た目がかなり似てまして…
昭和26年に日本産が天然記念物になると知り、取り締まりを恐れた人たちが
中国産を川に放してしまったそうです。
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それから、日本産より攻撃性の高い中国産は密かに数を増やしていきます。
それだけでなくもっと深刻なのは、
日本産と中国産のハイブリット(交雑種)がたくさん見つかっている点です。
一度ハイブリットになると
そのオオサンショウウオがそのあと残す子孫は全てハイブリット。
2種の遺伝子が混ざり合うともう後戻りできません。
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チューブから出した白絵の具に黒絵の具を一滴、混ぜたとしましょう。
灰色の絵の具が出来上がります。
そこに白を足せば白に近づきますが、
はじめの真っ白い絵の具には二度と戻りませんよね。
京都の鴨川水系のオオサンショウウオはほとんどハイブリットとも言われており、
各地のオオサンショウウオの生息水域で交雑種の調査、隔離保護などが行われています。
冒頭の写真のオオサンショウウオも、ハイブリットです。
日本のオオサンショウウオが危機に面していること
地道な調査研究で、日本産も中国産も守ろうとしていること
(中国ではチュウゴクオオサンショウウオは絶滅危惧種)
少しでも興味を持って下さると嬉しいです!
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