日日是好日 『脳天ファイラー』
北九州市若松区のエコタウン内にあるヒューマンブリッジ株式会社NKRC事業所です。
長く生きていると、最近の夏は特に暑くなったと感じる。
小学生の頃はまだ真面目で、毎日几帳面に夏休みの宿題の絵日記なんかを付けていて、その日の天気や気温などを記録していたが、気温が30度を超えることなどめったになかった。
近年では、さあ出社しようと車に乗り込み温度計を見ると、35度以上なんていう日が結構あって、こんな日は風鈴の音など聞きながら昼寝でもして、夕食にはガラスの器に素麺を盛りつけ水を張って氷を浮かべ、麺つゆにミョウガをきざんで、焼きナスなどと食すとどれほどよいだろう。
天気予報では、こんな日はなるべく出掛けない方が良いよ、と無責任に言っているが、そういうわけにもいかないので、熱くなったハンドルを握って職場へと向かう。
そう言えば、『熱中症』という言葉はつい最近出て来たワードで、以前は『日射病』と言っていた。
熱中症と言うと、何だか物事に熱中して、時のたつのも忘れて一身に打ち込むことのように聞こえて、少なくとも自分には程遠いものに聞こえて仕方がない。
さて、今回のタイトルであるが、実はウチの母が暑くなると使っていた言葉で、帽子をかぶらずに外出しようとすると、『帽子をかぶらないと脳天ファイラーになるよ』と注意された。
『脳天ファイラーって、なに?』とその都度聞いていたが、当の本人もこの季節決まって耳にしていたから使っているだけで意味は知らないらしい。
ただ、意味を知らないまでも子供心に非常にインパクトのある言葉で、どこか正義のヒーローのように聞こえていた。
熱波の続く暑い南の砂漠からやってきた平和の使者、その名も脳天ファイラー。
平和と正義を愛し、凍り付くような浮世の人間関係を熱い心でいっぺんに溶かし、
悪を懲らしめ平和を愛する人たちを守る勇気と真心の人、それが脳天ファイラー。
そんな遠い記憶が信号待ちをしていたらふと甦り、調べてみようと思い立ち、検索してみたら、あった。
それは、正義のヒーローとは程遠く、『ファイラ』とは中国語で『壊了』と書き、『壊れる』という意味らしい。
したがって、『脳天壊了』と書くらしいが、これは中国語ではなく、
日本語の『脳天』と中国語の『壊了』を合わせた造語であり、日清戦争以降、
出征した日本の兵隊さんのあいだで造られ日本国内に逆輸入されたものらしい。
そう言うことらしいですよ、母上様。
お盆も近いことだし、お供え物は早めに買っておこうと思った。
猛暑のせいで半世紀以上にわたる僕の謎が今、とけた。
さあ、お仕事始めましょうか。
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