つれづれなるままに~日々是好日 歴史好きの独り言㉔

北九州市若松区のエコタウン内にあるヒューマンブリッジ株式会社NKRC事業所です。

歴史好きの独り言㉔ です★

『尊皇攘夷』と『公武合体』その②

公武合体ってなに?

だいたい、幕末のドラマを見ていてワケが分からなくなるのがこの話が出てくるあたりからです。『朝廷(天皇)』と『幕府』がなんで合体するんだってとこですよね。

そもそも、将軍とか薩摩の守(かみ)なんて武士の位は天皇が授けるわけですね。

分かり易く言うと、天皇の方が将軍よりエライんです。ただ、権威はあるんだけれど、武力は持っていないから、将軍の方が威張っているわけですよ。

だから、将軍は上手いこと天皇を利用しながら『エライのはあなたですけど、チカラがあるのは私ですから、政治のことは私に任せておいてくださいね』ってことです。

そういう前提があって政治をリードしていた徳川家ですが、外国に対して弱腰であり、不平等な条約を結んでしまいます。

坂本龍馬さんが『新政府綱領八策』の中に『金銀物価ヲ外国ト平均ス』と書いているように、不利な為替レートによって国内ではインフレが起こり、庶民の不満が爆発し、幕府の評判はどんどん下がります。

まあこれは、幕府が小判の金の含有量をケチって額面と実際の価値とのギャップが招いたことなのですが、失策には変わりありません。

それに、井伊直弼さんは天皇のお許し無く勝手に開国してしまったので、尊皇攘夷派の怒りを買い、水戸の脱藩浪士達に桜田門外で斬られてしまいました。

そこで幕府は天皇との繋がりを深めて国内の非難に対処し、また外国とも接して行こうとしたのです。ま、こう書くとカッコ良いのですが、幕府の腹の内は『何事も勝手に決めたわけじゃありませんよ、天皇様と協議しました。ですから、全部こっちに責任があるわけじゃあないですよ』ってことだと思います。

そんなこんなで、14代将軍徳川家茂(いえもち)に孝明天皇の異母妹の皇女和宮

(かずのみや)様が嫁ぎます。完全なる政略結婚ですね。

しかしまあ、なんとか朝廷と結びついたわけですが、薩摩や長州にしてみれば、『朝廷さえ上手く取り込めれば、その威光を借りて俺達が幕府を倒して次の政権を担ってもいいんじゃないの?』ってことになっていきました。
それで倒幕がより具体的になって、『薩長同盟』、『大政奉還』へと繋がっていくわけです。

まあ、結局のところ『尊皇攘夷』にしろ『公武合体』にしろ、スローガンを掲げてみたけれど具体的な成果は無くて、あれこれやってるうちに幕府は倒れてしまい、明治になったよねってことなので余計に理解しにくいのでしょうね。



余談ながら、家茂公に嫁いだ和宮様の結婚生活は4年で終りました。

長州征伐のために出陣した家茂公は途中、大阪城で急死してしまいました。

その知らせと一緒に江戸で待つ和宮様に公の遺品が届きます。その中に、夫にお土産にとせがんだ西陣織物があって、和宮様はこんな歌を詠みます。

『空蝉の 唐織り衣 なかにせむ 綾も錦も 君ありてこそ』このような美しい織物もあなたに着たところを見せてこそのものなのに、あなたがいなくなってどうしたらいいのでしょう・・・・。

昭和33年になって、増上寺にある和宮様の墓所の発掘調査がありました。

骨と化した和宮様の胸には1枚のガラス湿板写真が抱かれ、烏帽子に直垂姿の若い男性が写っていたそうです。おそらく家茂公の写真なのでしょう。

その写真は大気に触れて画像は消えてしまったそうです。

ちょっぴり気恥ずかしい思いをした家茂公はきっとお姿を消してしまわれたのでしょう。

さあ、お仕事始めましょうか。


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