つれづれなるままに~日々是好日 歴史好きの独り言⑲
北九州市若松区のエコタウン内にあるヒューマンブリッジ株式会社NKRC事業所です。
歴史好きの独り言⑲ です★
下関条約②
以前は、JR下関駅の構内には大きな水槽があって、フグをはじめ数種の魚が泳いでいました。そういえば、下関水族館というのが長府にあって、現在は海響館という新しい施設が唐戸にリニューアルされています。
場所柄、海産物の有名なところですから、自然と魚に関心が高いのでしょう。
李鴻章さんが会議の途中に銃撃されたことは前回書きましたけれども、伊藤博文さんや陸奥宗光さんは大いに困ったことでしょうね。どうしましょう。
会議が長引けば西欧列強が必ず干渉してきます。実際は、講和の後にロシア、ドイツ、フランスよる三国干渉があったわけですけど、干渉されては有利に会議を進めることも有利な講和条件を提示することもできなくなってしまいます。
そこで、李さんを帰らせず何とかご機嫌をとるために、日本側は大きなガラスの水槽を用意し、海水を入れて鯛だのタコだのたくさんの魚を泳がせて、宿舎の引接寺に設置しました。ここまでヤルかというお見舞いですね。
そしてこれが、下関における水族館の起源です。なーんてね。
李さんも水槽がお気に召してということではなくて、実は講和を長引かせることは出来なかったのです。なぜなら、日本同様に西欧列強から干渉されて、軍隊でも派遣されては泣きっ面にハチだからです。ですから、どんなことがあっても、講和せずに帰国することは考えていなかったのです。
そんなこんなで、会議は再開されましたが日本側に有利に展開します。
李さんは、本国に会議の状況や日本の要求を報告するわけです。それは、日本の電報局から打電受電されるわけですから、暗号で書かれているとはいえ文面を把握することができるのです。さらに暗号解読にも成功したので、相手の真意や妥協点が掴めた訳です。相手の手の内を見ながらするポーカーと同じですね。
交渉の末、多額の賠償金と領土を手に入れて大満足の伊藤さんと陸奥さんでしたが、三国干渉によって手に入れた領土の一部を清国に返還しました。
この時返還された遼東半島にロシアが進出し、日露両国の争いの火種となって、日露戦争になるのですが、この辺はまた別の機会にということで。
李鴻章を銃撃した犯人、小山豊太郎という人はその後、山口地裁より無期懲役の判決を受けましたが、明治37年(1904)恩赦により放免されています。
あの李鴻章を撃った男として、監獄内ではどんな凶悪犯からも一目も二目も置かれ、戦後まで長生きしたそうです。
春帆楼はその後火災で焼失し、会議で使用された部屋も現存していませんが、再建された春帆楼の敷地内には『日清講和記念館』があって、当時の様子が再現されていて、どなたでも無料で見学できます。
その建物の横には、伊藤さんと陸奥さんの胸像も二人仲良く並んでいますので、ぜひ一度お出かけになってはいかかでしょうか。
いろんな歴史の舞台となった下関。人通りの少ない何気ない路地で、暗殺未遂事件が起きていたりするのです。
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