KIMUりんの忙中有閑~はんなり京都散策①

北九州市若松区のエコタウン内にあるヒューマンブリッジ株式会社NKRC事業所です。

序章~ホームにて

指定号車のナンバー表示の前に並んでいると、ふと先日のTV番組を思い出した。

外国人観光客が日本滞在中に驚き感心した事柄を写真に残していて、その中の一枚にホームの前端に貼られた新幹線の停車位置表示を写したものがあって、当人曰く、『列車が定位置にピタリと停車するなど信じられない』らしい。

以前、別の番組では、同僚から『神様』と称される運転士の仕事振りが紹介されていて、何やら寸分違わぬ正確さで運転されているとのことだ。

定刻に東京駅を出て定刻に新大阪駅に到着させるわけだが、その時の誤差が二十秒であり、運転士は少し気落ちした様子を見せていたのを記憶している。

停車場所が定位置なのは当然のこと、到着時刻の僅か二十秒の誤差に落胆する運転士が存在することも合わせてその外国からの観光客に伝えてあげれば、どれほど驚いて、帰国後存分に土産話に花が咲いたであろう、などと考えていると、待ち時間さえも楽しく感じられるのである。

カーブしたレールに沿うようにホームが延び、減速しながら進入する700系車両のヘッドライトの煌めきが、今回の旅の期待を弥が上にも高めていくのである。

清水坂から産寧、二寧坂界隈

京都駅烏丸口バスターミナルは立錐の余地無く、面積が許す限りの人混みである。

最後尾のプラカードを持った市バス職員まで先頭のバス停から人の列が幾筋にも捩れて、実際どれくらいの待ち時間になるのか検討がつかず、昼食の予約時間の都合もあって、タクシーを奢った。

都会のドライバーらしく幾度も車線変更を繰り返し、渋滞の市街地をスリリングに抜ける。

ものの十五分程で清水坂下に到着し、支払いが済んだ際にこれ見よがしな『おおきに』を聞いて、京都をあらためて実感した次第である。

キッチュな土産物店が並ぶ坂を上ると、朱色の仁王門が見え、手前の階段での記念撮影の人の壁に阻まれながらも、三重の塔の脇を抜け、舞台に到着した。

舞台は補修工事とあって全体に足場が組まれシートに覆われていて、通常の三分の一の広さである。

好天にも拘らずシートのせいで開放感は望めないが、かえって漆黒に浮かびあがる本堂奥の御本尊を納める厨子の周囲に林立する蜀台にたなびく煙の流れが浮き立ち、金色の装飾に幾筋も絡まり伸びて、参拝者の御心を繋いでいるかに見えた。

清水寺を後にし、産寧坂を左に折れ二寧坂へと下り、八坂の塔から庚申堂まで歩く。

敷き詰められた石畳は規格に合わせ整い過ぎの感があって、石の本来の趣は感じられず、行き交うレンタルの着物の艶やかさはどこか安っぽさを感じる。

以前の八坂庚申堂はいつも閑散としていたが、昨今の『インスタ映え』なる評判もあって、小さなお堂の周囲に幾筋の数珠のように下がっている色鮮やかな『くくり猿』目当ての和装のカップルや浴衣のような振袖姿で境内は混雑している。

その猿達に顔を寄せ、笑顔で『Vサイン』をする光景をよく見るが、そもそもそのサインたるや英国の首相チャーチルが第二次大戦中に勝利(victory)を祈念して写真に納まったことに起因するものであるから、その意味をご存知なるや。

ただ、もしかすると、大勢の人込みを掻き分けてお目当てのポイントを確保するための争奪戦に勝利を祝してサインを出しているものだとすると、理解できないわけでは、無い。

現在では、小さな地蔵堂を飲み込むが如く『くくり猿』がその色合いを競っている。

どのガイドブックを見ても必ず紹介されていて、京都において散策中落ち着く場所が次第に失われつつある。


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